【東海道四谷怪談ー通し上演ー】俳優インタビュー④|島田曜蔵

『東海道四谷怪談ー通し上演ー』公演に向けて、
出演者の生の声をお届けします。
第四回は島田曜蔵さんです。

2017年4月20日 森下スタジオにて収録

衝撃を受けた公演と予想外の出演

木ノ下歌舞伎を観劇していて印象的だったのが、『黒塚』(2015年)でした。歌舞伎は敷居が高いイメージもあったんですが、言葉も現代語が多くて観やすかったですし、話がよくわかったんです。特に岩手を演じた武谷(公雄)さんの身体、摺り足で動く姿とかがすごいなと思いました。僕は正座も出来ないですし、木ノ下歌舞伎には出演という意味ではご縁がないと思っていたのですが、今回有難い事に参加させていただく事になりました。
実際にその摺り足を体験してみて、一言でいうと…無理でした(笑)。色々ご指導をいただきながら努力はしたんですが、太ももが痛くなると段々腰が上がってしまったり、いつのまにかズルをしてしまうんですよね。ある時摺り足の稽古中、木ノ下先生に「それはただ歩いてるだけですよ」と言われたこともありましたね(笑)。でも稽古が始まってから、普段から意識した方が良いのかなと思って、帰り道にちょっと膝を曲げて歩いてみたりするようになりました。常にやっておかないと、咄嗟の時に出来ないので。一日休むと、次の稽古で筋肉は回復してるんですが、感覚を忘れてしまう。きっと自分の中で楽なスタイルを探してしまうんですよね。稽古で難しいと思うのは、例えば「セリフを立てる」ということですね。普段自分の劇団(青年団)では、セリフを立てたいなら二回言え、と言われますから。完コピのために歌舞伎の映像を見ると、セリフをリズムで喋るからか、言いながら顔が上下するんです。これまで「顎を動かすな」とばかり言われてきたので、逆に難しく感じましたね。あと長いセリフになればなるほど、〈自分の間〉と〈歌舞伎の間〉が合わなくなってズレてしまうので、“完全に”コピーする事には、非常に苦労しました。

生きる力のある役

宅悦という役に関して、最初はズル賢い人かなと思っていたんですけど、今はそこまで悪者には感じないです。商人気質というか、セコイ男だなとは思いますけど。もともと僕も商売人の息子なので、どちらかといえば「へいへい」と腰を低くするのは性分にあっていると思うので、抵抗はないですし(笑)。それに風俗店の店長から、人を派遣する仕事、按摩さんまで、仕事をどんどん変えて、すごく生きる力のある役だと思います。

お客様と一緒に6時間を

上演時間が6時間ですから、「気軽に」というのも違いますし、「遊びにきてください」というのも社交辞令になってしまうかなと。今、友人をお誘いするときには「6時間一緒に、歯を食いしばりましょう」と言っています。途中からお尻が痛くなるかもしれないですけど、一緒に頑張りましょうと。「演劇はお客さんと一緒に作るものだ」と、普段あまり言わないのですが、今回に限ってはそうなんじゃないかと思います。いつも以上に客席のお客様がすごく重要になるんじゃないかなと。本当の意味で、一緒に6時間頑張りましょうと言いたいです。

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