【東海道四谷怪談ー通し上演ー】俳優インタビュー13|荻野祐輔

『東海道四谷怪談ー通し上演ー』公演に向けて、
出演者の生の声をお届けします。
第13回は荻野祐輔さんです。

2017年4月20日 森下スタジオにて収録

オーディションは息苦しかったです(笑)

木ノ下歌舞伎は『義経千本桜―渡海屋・大物浦―』(2016)を拝見したのですが、全然イメージと違いました。もっと歌舞伎の伝統をベースにしているというか、型に寄っているのかと思っていたら、「現代劇なんだ!」という印象で。Perfumeが流れた時には非常に驚きました。
今回オーディションを経て参加させていただいているのですが、その時は非常に緊張しましたね。歌舞伎の台本を使ったワークショップもあったのですが、他の参加者の発表を見ると、セリフの抑揚なども上手な方ばかりで「すごい歌舞伎だ!」と思えたのに、僕には手も足も出ない位難しくて……息が苦しくてしょうがなかったです(笑)。でも面白いオーディションで、参加してよかったですし、受かって本当に嬉しかったですね。すぐ、お世話になった方々に報告しました!

推理する楽しみもあった完コピ稽古

歌舞伎自体は、実際に劇場で観たことがないこともあり、勝手に苦手意識があったのですが、最近は「歌舞伎面白いな」と思っています。初日に(木ノ下)先生にレクチャーしていただき、歌舞伎の映像も観たんですが、ものすごく楽しくて。テンポもよくて俳優さんの演技も細かいし、内容ももっと格調高いものかと思っていたら、汚い、せこいところもあって、ヒーローも出てこない。『東海道四谷怪談』という作品自体に興味が湧きましたね。
その後始まった完コピ稽古は楽しかったです。所作やセリフを、細かい間やタイミングなども含め全部真似てみて、「こういう意味だから、こういう音で発するのか」ということが、自分では思いつかない分、俳優として勉強になったというか。お手本にした歌舞伎俳優さんが、何を考えて演じているのかを推理するのが面白かったですね。アドリブ的な遊びもあったりして、自由だと思える部分もあったし、歌舞伎がすごい身近になりましたし、ぜひ劇場で見たいなと思いました。

6時間、不思議な世界へ誘います

『四谷怪談』って、巷でいわれているような〈怪談話〉には思えないんです。現代の日本で言えば「新宿の歌舞伎町」みたいに、雑多でいろんな人がいて、多様性がすごい。僕が演じる官蔵という役も、その中にいる景色の一つになれたらいいですね。「こういう人いるよね」と思っていただけるよう演じられたらいいなと。まだ模索中なのですが、なるべく自分も楽しめるところまで持っていけたらなと思います。
僕はこの作品って、今まで「お岩さんが伊右衛門を恨んでいる」ということしかわからなかったんですが……うまく言えないんですけど、サーカスみたいな、びっくり箱みたいな、いろんな人がいる感じ。国籍も年齢も職業もわからない人がいて、目のやり場に困ってしまうような作品になっていくと思います。しかも最新で、全く古くない。だから6時間ってすごく長いですけど、一日の半分、費やす価値があると思います。「6時間の観劇か!」と意気込む感じではなくて、不思議な世界にちょっと旅行に行くような気持ちで是非見に来てください!

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