ロームシアター京都 レパートリー作品『糸井版 摂州合邦辻』の情報公開について

この度、情報公開を延期しておりました、ロームシアター京都 レパートリー作品『糸井版 摂州合邦辻』の再演について、改めて、皆様に、公演実施の旨をお知らせいたします。

本作は2018年度にロームシアター京都と共同で製作しました。文字通り、ロームシアター京都のレパートリーの一つとして、今後も再演を重ねていくことを前提として作られた作品でありますし、現に、一年以上前から再演にむけて具体的な準備を重ねておりました。しかし、ロームシアター京都の新館長就任の人事をめぐる一連の事態を鑑み、その上演決定発表を見送らせていただいておりました。

本件に関する私自身の懸念は、三浦基氏個人ではなく、新館長の人事の不透明さに対してであり、どのような考えで、またハラスメントに対してどのような認識と見識のもと、今回の人事を行おうとしたのか、その経緯について明確な説明がない以上、「ロームシアター京都」という冠のついた作品を上演することに一演劇人として責任が持てないと考えたからにほかなりません。ゆえに2月14日に有志により京都市に提出された公開質問状への誠意ある回答を待ち、改めて公演実施の是非について考えたいと思っていた次第です。

しかし、公開質問状をはじめとする様々な波紋、世論に対して、市から出された回答は、その点についてはほとんど触れられず、「館長就任の一年間の延期」と「信頼回復のための取り組みの検討・実施」という決定事項のみを記述した極めて内容の薄い通知に留まっております。いささか拍子抜けの感もあり、結果、私自身、よりこの問題への疑問と疑念を深める形となりました(その点については大変残念に思うとともに、引き続き、市の誠意ある対応を望みます)。

私の中で、本件についての何かが払拭されたわけではありませんが、以上の京都市の決定を受けて、本作品は館長就任問題が発生する以前の2018年度に創作されたものであることと、再演にむけてすでに一年以上前から準備を重ねてきたという点を鑑み、また、なにより再演を楽しみにしてくださっているお客様への期待にお応えするということを第一義に考え、迷いつつも公演の実施を正式に発表させていただくこととしました。

本作は、プログラムディレクター・橋本裕介氏の強いリーダーシップと劇場スタッフの皆さんの献身的なサポート、劇団やアーティストの意思を最大限に尊重してくださる柔軟な制作システムがあってこそ、産声をあげることの出来た作品です。その点においては「ロームシアター京都 レパートリー作品」という冠を掲げるにふさわしい作品であると思っております。

「劇場」が常に、清廉な透明さを持って、公平に開かれた場であることを願いつつ。

2020年4月26日
木ノ下歌舞伎主宰 木ノ下裕一

 


ロームシアター京都 レパートリーの創造『糸井版 摂州合邦辻』の情報公開延期について

2020年2月19日に、ロームシアター京都におきまして、2020年度のラインナップが公開されました。

私どもが2018年度にロームシアター京都と共同で製作しました、ロームシアター京都 レパートリーの創造『糸井版 摂州合邦辻』の再演決定につきましても、その場で情報公開する予定で進めておりましたが、ロームシアター京都の新館長就任の人事をめぐる一連の事態を鑑み、現時点での上演決定発表を見送らせていただきたい旨、劇場に申し入れ、受け入れていただきました。

しかしながら、劇場発行物である月刊の「イベントカレンダー4月号」(2月20日発行)におきまして、上演スケジュールが掲載されることを受け、情報の混乱を避けるため、コメントを出させていただく次第です。

この作品は劇場のレパートリーとして製作されたものです。2017年の『心中天の網島ー2017リクリエーション版ー』に着手したときから、いずれの2作品もレパートリーとして再演を繰り返していくことを目標に製作してまいりましたので、私たちは、この再演はその成果と非常に嬉しく捉え、劇場と準備を進めてきました。

しかし、新館長就任の人事とそこからみえるハラスメントに対する考えが現時点で不透明であることから、今の状況では上演決定の発表を行うことはできないと判断いたしました。

作品を上演し、お客様に届けるという私たちの仕事が、このような事態により遂行できないことに対して、大変遺憾に思っています。

2月14日に公開質問状が有志により提出されました。
この回答を受けて、改めてこの上演について劇場側と協議を重ねていきたいと考えています。

一部別会場での上演の情報も公開されていますし、一年以上前からこの公演のためにキャスト・スタッフは準備をしています。
作品に関わってくださる関係者と、なによりお客様に向けて、一日も早くこの公演の上演決定を気持ちよく発表できることを願うと共に、公開質問状に対する誠意ある回答と対応がなされることを切に願います。

 

2020年2月20日
木ノ下歌舞伎

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