松井今朝子著『非道、行ずべからず』(マガジンハウス)

books_banner

「木ノ下裕一オススメの古典芸能にまつわる本を紹介する企画。
いま読むべき一冊を木ノ下が一言で紹介します!」
(第一回から第二十回はビギナー必見!入門書特集)

震えるほど興奮する歌舞伎ミステリー!

松井今朝子著『非道、行ずべからず』(マガジンハウス)

江戸の歌舞伎界で起こった連続殺人事件。犯人は誰か?一瞬のダレ場もなく、グイグイ物語の世界に引き込まれつつ、あら不思議、いつの間にか、歌舞伎が好きになっているわ!という一冊。ミステリー小説としても極上ですが、同時に、〈芸の深み〉を余すところなくえがききった「芸道小説」であるという点が、本書を一際、輝やかせています。