木ノ下歌舞伎版『勧進帳』北米ツアー決定!

木ノ下歌舞伎『勧進帳』初のニューヨーク公演が決定しました。
2026年1月にニューヨークを皮切りに北米ツアーを実施いたします。

歴史的な文脈を踏まえつつ、現代における歌舞伎演目上演の可能性を発信する芸術団体 木ノ下歌舞伎の代表作のひとつ『勧進帳』は、2010年に初演、その後2016年には大幅に再創作し、国内ではこれまで11都市で上演、2018年のフランス・パリ公演でも好評を博しました。
義経一行の関所越えを描いた忠義の物語とされる「勧進帳」を、〈関所=境界線〉として読み解き、国境・現在と過去・主と従・観客と舞台…… といった現代社会を取り巻くあらゆる境界線(ボーダー)が交錯する多層的なドラマへと再構築し、既成概念を打ち破った木ノ下歌舞伎『勧進帳』。
今回は、ニューヨークにジャパン・ソサエティからの招聘により、2026年1月に上演いたします。また、本作品は、実験演劇の国際フェスティバルとしても名高い Under the Radar Festival の正式プログラムとしてラインナップされています。どうぞご期待ください。

東京芸術祭 2023 東京芸術劇場 Presents 木ノ下歌舞伎『勧進帳』より 撮影:細野晋司

2016年に『勧進帳』のリクリエーション版を作ってから今日まで、「この作品はいつかアメリカ公演したいね、たとえばニューヨークとか」と座組内でたびたび話題に上がってきました。この度、ありがたいことに北米ツアーが実現する運びになりました。
現在の国際情勢を見渡しても、国家・宗教同士の争いや、理不尽な虐殺が絶えず、「分断」という言葉が生易しいものに思えるくらいの惨状を、私たちは日々目にします。 日本も例外ではありません。くしくも戦後80年の節目の年に、歴史修正主義が幅をきかせ、近視眼的な排外の理論が一定の支持を得るようになろうとは、『勧進帳』を作った9年前には想像だにしませんでした。
私たちは『勧進帳』を、〝ボーダーライン〟というテーマで読み解き直しているわけですが、現在のアメリカで、それがどのように伝わるか(あるいは、なにが伝わらないか)に注視しながら、ツアーに臨みたいと思っています。
この公演が、「共生すること」について考える、ささやかな、それでいて得難い、きっかけになることを願ってやみません。

木ノ下裕一

木ノ下歌舞伎『勧進帳』が2018年のフランス・パリ公演に続き、2度目の海外公演を行うことになりました。しかも今回は、個人的に念願だったニューヨークでの公演を含む北米ツアーです。
2010年に初演し、2016年にリクリエーションしたこの作品が、パリに続いて、まさかニューヨークでも上演する機会をいただけるなんて、夢にも思って……いたような気がします、実は(笑)。“ボーダーライン”をテーマに据えたキノカブ版『勧進帳』は、日本という国を超えてなお、観る者へそのメッセージを届けることができると、共に作品をつくり上げた誰もがどこかで確信していたんじゃないかと思うからです。
しかしながら、当然、海外公演は多くの人の協力なくして絶対に実現できません。今回の公演の実現にあたり力を尽くしてくださった(くださっている)すべての方々への最大級の感謝を胸に、ニューヨークをはじめとする各都市で丁寧に届けていきたいと思います。
どうか応援よろしくお願いします。

杉原邦生

木ノ下歌舞伎『勧進帳』
監修・補綴:木ノ下裕一
演出・美術:杉原邦生[KUNIO]
《ニューヨーク公演》
【会場】ジャパン・ソサエティ[ニューヨーク]
https://japansociety.org/events/kinoshita-kabukis-kanjincho/
【出演】
リー5 世
坂口涼太郎
高山のえみ
岡野康弘
亀島一徳
重岡漠
大柿友哉
【日程】
2026年 1月 8日(木)~ 11 日(日)
8日(木)7:30pm
9日(金)7:30pm
10日(土)7:30pm
11日(日)2:30pm
【チケット一般発売日】
2025年7月31日
※日時はすべて現地時間です。
※チケット価格や取扱いなど詳細は、ジャパン・ソサエティの公式サイトにてご確認ください。